高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

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事故を見てしまいました

Posted on: 木曜日, 10月 10th, 2013 in: クリニックより

大きな音がしたので、ベランダに出たら自動車の単独事故でした。煙が上がってたので、すぐに110番したのですが、なかなか来ないのです。医者だけど、何もなければ何もできません。現場に行こうにも自動車専用道路だからだめです。

救急車がいつ来るかとじっと見つめていると、少し煙が薄らいできました。少し安心したのもつかの間、オイルが流れ出していると思っていた液体が、真っ赤だったのです。かなりの量なので、頭部外傷による即死だと思いました。

やっとの思いで救急車が来ましたが、助け出すのにも時間がかかり、ストレッチャーに乗せてからは心臓マッサージをしていました。やっぱり駄目だったんだと思いました。救急車はすぐに動きません。DOA(デス オブ アライブ)だと、受け入れ先がないのでしょう。

救急車が動き出すまで、ずっと見ていたのですが、横を通る車がたくさんいるのに、誰も車を止めません。都会だからでしょうか?自分が同じ目に会っても、こうなんだろうなと感じました。

人の命ははかないもので、あっとゆう間に失ってしまいます。生きてるだけでも幸せなんだと、思いますね。

糖尿病の合併症

Posted on: 水曜日, 10月 9th, 2013 in: クリニックより

糖尿病治療は血糖を下げることで、合併症にならないように予防することです。そういったことをわからず、糖尿病と言われたくないとか、糖尿病とわかっても薬を飲みたくないという人がたくさんいます。

糖尿病による失明は3500人/年、透析開始は13000人/年、足の切断は3000人/年。寿命は10才以上縮まるといわれています。

これは、治療をちゃんと行っていない人や、治療してても血糖値が下がってない人に起こります。自分自身のことは自分で守ってください。治療効果が悪ければ、医療機関を変えてでも効果的な治療を受けてほしいです。

臨床検査の分野からは、既に提案が出ていたようです

Posted on: 火曜日, 10月 8th, 2013 in: クリニックより

2007年の公演集を読んでいると、2007年にはすでに基準値についても触れられていました。認知度の低いIGT(耐糖能障害)を以下に抑制するかが重要だと。HbA1cは5.8未満、食後血糖は140未満、LDLコレステロールは100未満、中性脂肪は200未満。

アテローム硬化性梗塞の予測には頸動脈エコーで内膜1.1mm異常を要注意、糖尿病に高血圧を伴う場合はBNP検査、閉塞性動脈硬化症に対しては足関節上腕血圧比(ABI)を検査するようにと言われています。臨床検査という観点から見るため、はっきりと数字が出るのだと思います。

食後高血糖について、これほど言われてきているのに、検診や人間ドックは相変わらず空腹時血糖しか見ないのはなぜなんでしょうね。

欧州糖尿病学会での発表

Posted on: 月曜日, 10月 7th, 2013 in: クリニックより

欧州糖尿病学会で、”糖尿病前症の患者への予防介入に最適なカットオフ値は空腹時血糖(FPG)値は100mg/dL、HbA1c値は6%である”という発表がありました。東京の大学です。2006年から前向きコーホート研究をされたようで、6000人以上の解析なので、かなり確実なものです。

ところが、これは特定検診と同じなのです。特定検診では、糖尿病になりやすい人を発見するために、基準値を下げていました。それがあってたと証明しただけでしょう。そしたら、どうしたらいいのか?もとから、血糖値とHbA1cの正常値の上限を100と6.0にしたらいいんじゃないでしょうか?

現に、特定検診で引っかかって、医療機関に行っても大したことないと帰されたという話をよく聞きます。検診の基準値の意味がわかっていない現場は、一般的な正常値の範疇だということで、追加検査もせずに帰すのです。

ここで大事なことは、糖負荷試験を行って、異常を引き出す必要があるということです。糖負荷試験では、ぶどう糖を使うので、糖質だけ非常に吸収が早い状況になります。それだけ、負荷をすることで、些細な異常を見つけるのです。

糖尿病のことを平安時代には“飲水病”と言ってたそうです。藤原道長という歴史上の人物は糖尿病だったようで、合併症などで悪化していく様子も記録に残っているようです。高血糖になるとやたら水を飲むので飲水病となっていたのでしょう。

私は、糖尿病という名前を変えるべきだと思っています。糖代謝障害と言えば、糖分が合わないというイメージがつくのではないでしょうか?成人病と言われていたものは今は生活習慣病です。高脂血症と呼ばれていたものは、脂質異常症。糖尿病と呼ばれるのが嫌な人のためにも、ダイアベティスとカタカナにしてもいいんじゃないでしょうか?

糖負荷試験がなぜすたれてしまったのか

Posted on: 日曜日, 10月 6th, 2013 in: クリニックより

私が医者になりたてのころは、術前検査で必ず糖負荷試験を行っていました。手術をする患者に糖尿病があれば、いろんなことに影響するからです。ところが、2時間にわたって4-5回採血するめんどくさい検査はいつの間にか行われなくなっていました。

HbA1cという、便利な検査が出たから行わなくなったと思っていました。ところが、そうでもなかったようです。1997年の米国糖尿病協会の診断基準で、随時血糖200以上と空腹時血糖126以上が糖尿病とされ、糖負荷試験を日常診療で行うことは推奨できないとされたのです。

耐糖能障害(IGT)の人は心筋梗塞など心臓の病気を起こしやすいと言われていたのに、それが無視され、あくまで空腹時血糖の高い人となったようです。その結果、日本でも糖負荷試験がすたれていったのだと思います。

でも、太って糖尿病になる人が多い、アメリカ人の話ですよ。体格が全く異なる日本人にあてはめてよかったのでしょうか?乳がんの世界では、欧米の乳がんと日本人の乳がんは性質が違うと昔から述べられていました。糖尿病だってそうだったのではないでしょうか?

空腹時血糖が正常なのに、糖尿病になりかけている人をよく見かけます。食後1時間の血糖値を見ていないと早目に見つけることが出来ないのです。正常値でも、年々上がってきていれば、要注意です。糖負荷試験を受けてみてください。

堺市というブランドについて

Posted on: 土曜日, 10月 5th, 2013 in: クリニックより

堺市の市長選挙が終わり、大阪都構想から堺が外れることが確実になったようです。市長になった方は、前回の選挙は橋元さんたちに応援してもらって当選したようなので、ころっと態度が変わったのはなぜかなと思いました。市長になってしまったら、利害関係が変わるのでしょうね。

堺市は大阪の南の地域ではブランドの様です。堺以外の近隣の市より住宅も高いのです。開業医は出来るだけ堺で開業しようとします。堺にはたくさん医療機関があるのに、それを外れると急に減るんです。人口が多いからとも聞きますが、それだけでしょうか?

堺は政令指定都市ですが、救命救急センターがありません。税理士に、その話を聞かされました。潜水病など海難事故が多いのに救命救急センターがないと。是非、堺に救命センターを作ってくださいと言われましたが、私一人で作れるはずもありません。

私は大阪都構想に堺を含める必要はないと思っています。大阪都を先に作って、それがうまく機能すれば、堺が入れてくれと言いだすんじゃないかって思っています。大阪では、私の友人が広域での在宅医療の構築をしています。中核となる病院も作るそうなので、完成すれば高齢者にはいい街になるはずです。

大阪はいい街です。私は、他の町で仕事をしようとは思いません。大阪の人は、大阪にこだわるんですよ。

ニキビの原因が歯科金属アレルギーかもしれません

Posted on: 金曜日, 10月 4th, 2013 in: クリニックより

チョコレートを食べるとあごのあたりに吹き出物が出来る方ってよくいますよね。それが、歯科金属のアレルギーのせいかもしれないというからびっくりです。

ニッケルアレルギーの可能性が高いそうです。海外ではこういったことも当たり前のようです。ニキビが出来たら、歯科に行くって日本では考えられませんよね。

金属アレルギーは指輪やネックレスが当たって起きると思われがちですが、汗や唾液で溶けた金属が長い時間をかけて、金属のない部分にアレルギー症状を起こします。

治りにくい皮膚病は、金属アレルギーを疑ってみると良いかもしれません。

研修協力のお礼

Posted on: 木曜日, 10月 3rd, 2013 in: クリニックより

ここ3年、いろんな施設にお世話になりました。産婦人科診療の見学で、赤井マタニティクリニックの赤井先生、北野病院の古山先生、泉佐野市立病院の荻田先生にお世話になりました。北野病院では看護部の協力で骨盤底体操の見学もさせていただきました。

りんくうがんセンターではラジオ波手術見学、牧病院で大腸がん手術見学、永山病院で胃がん手術見学、横浜ルナクリニックで膀胱脱のメッシュでの手術、東京ヘルニアセンターで局所麻酔でのヘルニア手術、矢木脳神経外科で動脈瘤のクリッピング手術と整形外科の手術、ラリンゴマスクによる麻酔手技の見学などさせていただきました。

検査では、心エコーの見学で桜橋渡辺病院の超音波検査室におじゃまさせていただきました。血管外科では矢木脳神経外科の放射線室でコイルによる手術も見学させていただきました。いろんな先生方、スタッフの方々のご協力で、いろんな勉強をさせていただきありがとうございました。

とりあえず、見たいものはすべて見てきたので、当分は見学にまわることはないと思います。医療関係での見学は、個人情報保護の観点から、受け付けない施設も多くあります。見学の申し出をしても話がまとまらなかったものもありますし、許可が出なかったこともあります。

でも、いろんな見学をさせていただいて、本当に感謝です。現場に行って初めて知ったことや、勧められて学会発表をすることにもなり、意外な展開になったこともあります。とりあえず、見たいものはすべて見たので、当分はクリニックに引きこもろうと思います。

老人ホームなどの施設についての国の見解

Posted on: 水曜日, 10月 2nd, 2013 in: クリニックより

老人ホームなど高齢者の入所施設は、都会では不足しています。それを地方で作ろうという動きに、水を差すような意見を国側は出しているようです。理由は、高齢者が慣れ親しんだ土地から離れたところに入所させるのはよくないのではないかというものです。

これを聞いて、開いた口がふさがりませんでした。私は、老人ホームでの診療もしていますが、入所者たちは部屋のある階から、移動することも出来ません。認知症対策として、エレベーターには乗れないようにしてあります。

生活空間は、自分のいる階だけなので、すんでいる人も10人程度です。元々、知り合いだったという人もたまにはありますが、ほとんどは見知らぬ人です。元々すんでいた地元の施設に入所したところで、環境は全く変わります。

医療に関して国から出される提案は、現場無視の案ばかりです。いつもあきれます。老人ホームは、地方の緑豊かな場所の方がいいに決まってます。都会の老人ホームから見える景色は、住宅だらけ。。。だれも、外は眺めていませんよ。

車で1時間ぐらいのところなら、通勤でも通える距離です。近いから、家族が頻回に来るものでもないわけで、遠いからなかなか来れないという方が年寄りたちも納得するんじゃないでしょうか?

奈良でも仕事をしていますが、川があって、桜が咲いて、気持ちの良い風が吹いて、穏やかな時間が流れます。都会にはない環境があるんですよ。高齢者対策している国の役人たちは、老人ホームにショートステイして、すんでみるべきですね。そうじゃないと、わからないと思いますよ。

オープンから3年たちました

Posted on: 火曜日, 10月 1st, 2013 in: クリニックより

石の上にも3年と言います。よく頑張ったと思います。もともと、3度目の開業をする気はなかったのです。ところが、病院勤めでは出来ることに限界があり、開業せざるを得なくなりました。

場所はすぐ決まりました。もともと、開業するならいまの場所でやりたいと思っていたからです。中の広さも見たことがないのに、決めていたのです。週3日しか開けないやり方は近畿厚生局でも反対され、資金的にも赤字になることを承知の上だったので、周囲からは猛反対されました。

内装工事も突貫工事でした。昭和初期のイメージで作ってくれとなじみの設計技師に頼み、友人の建築会社が無理して仕上げてくれました。理想的なクリニックを作っている話は、友人の看護師にしていましたが、工事の現場見せるまで、本気にしてなかったそうです。”ほんまに作ってたんや”と言われました。

レントゲンを置かなかったため、近所の整形外科の先生に協力を求めて、患者さんの誘導もなく突然開業したわけで、最初は一日一人の患者さんしか来なかったこともあります。スタッフ集めも大変で、ひどい日は受付と私の二人だけでやっていました。

徐々に患者さんが増えて来だした頃に、腰椎を骨折してしまい、協力してくれる医者も見つからず、コルセットしたまま診療再開したり、大変でした。過去に、手術のために2度、急病のために1度、代診の協力をしたこともあります。でも、自分がそうなっても誰も手伝ってくれません。

ひとに良いことをしていれば、必ず自分に戻ってくるなんてうそだと思いました。でも、スタッフの支えで、何とか乗り越えて、その後何度も資金ショートしかけましたが、いろんな人の協力で乗り越えてきました。

最初から、日本の医療がおかしくなってると主張してきたことも、やっといまになって聞いてくる場所も出来、その一方で3年もかかってしまったと思う後悔もあります。

近畿厚生局の担当者は”先生一人が言ったところで、誰も聞いてくれませんよ”と言ってました。でも、言い続けることで人も動かせると証明できたと思います。

3年間で出会った患者さんは2千人以上になります。意味があって出会っていると思うので、そういう縁を大事にしながら、これからも続けたいと思います。